《わかりやすい》方べきの定理とは。その証明方法を簡単解説

  • 2022年5月11日
  • 2023年11月19日
  • 数学
方べきの定理パターン1
RYOHTA
方冪(ほうべき)の定理について説明します。定理の成り立ちもそれほど難しくないので、ぜひ覚えてみてください

方べきの定理の基本パターンを覚えよう

方べきの定理の基本パターン

方べきの定理の基本パターンは次の2つです。

どちらでも「 a×b=c×d」が成立します

方べきの定理パターン1

これも「 a×b=c×d」が成立します

方べきの定理2

RYOHTA
同じ直線上の2つの長さの掛け算が、もう1つの直線上の2つの長さの掛け算になっていることを覚えましょう。下のパターンでは、aやcは直線全体の長さを指しているので、注意しましょう

 

方べきの定理の応用パターン

応用パターンは以下の図のように、1つの直線が円の接線になっている時です。このような場合、cとdが同じ長さになります。しかし、公式は成り立つことを覚えておきましょう。

これも「 a×b=c×d」が成立します

方べきの定理応用パターン

方べきの定理の証明

方べきの定理がなぜ成り立つのかを覚えておくと、公式を忘れてもすすぐに自分で作ることができます。簡単に覚えておくのがおすすめです。

RYOHTA

数学が苦手な人はまずはここから先は見ずに、問題を解けるようにしましょう!問題が解くこと優先で大丈夫です

 

方べきの定理の証明1

以下の図のように補助線を引いてみましょう。2つの三角形を作ることができます。

方べきの定理の証明1

そして、円周角の定理より、以下の図のように角度が等しいことがわかりますね。

>>円周角の定理を復習したい方はこちら

円周角の定理の証明2

ここで2つの角度が等しいので、2つの三角形は相似になりますね!なので、a:c=d:bになります。これを変形して、「 a×b=c×d」が成立します。

方べきの定理の証明2

もう1つのパターンも同様です。以下の図のように補助線を引いてみましょう。2つの三角形を作ることができます。赤の三角形と青の三角形ですね。

方べきの定理円の外、証明

ここでも円周角の定理から、同士の角度は同じですね。

方べきの定理円の外、証明2

ここで、赤と青の三角形は、1つの角度は共通。そして、もう1つの角度は円周角で等しいので、相似ということになります。よって、後は先ほどと同様に、比の式を立てます

a:c=d:bを変形して、「 a×b=c×d」が成立します。

方べきの定理の証明、円の外3

方べきの定理の証明3

応用パターンも同様です。以下の図のように補助線を引いてみましょう。2つの三角形を作ることができます。

方べきの定理の証明、接線

そして、ここで、接弦定理から同士の角度は同じになります。

方べきの定理の証明、接線2

ここで、赤と青の三角形は、1つの角度は共通。そして、もう1つの角度は円周角で等しいので、相似ということになります。よって、後は先ほどと同様に、比の式を立てます

a:c=d:bを変形して、「 a×b=c×d」が成立します。

方べきの定理の証明、接線3