【書評・感想】鈴木祐さんの著書「最高の体調」は、膨大な研究が詰まった必読の一冊だった件。

【書評・感想】鈴木祐さんの著書「最高の体調」は、膨大な研究が詰まった必読の一冊だった件。

最高の体調

今回は「最高の体調」という本を読了したので紹介していく。

本を読む前は、タイトルを見て、またどうせ小難しい体内の生理現象を説明した本だろうなぁ、

と思っていたのだが、その内容はありきたりな健康本とは異なり、非常にためになるものであった。

本書の特徴を簡単にお伝えすると、数多くの学術的な報告を、私たちが実践しやすいようにきっちり落としてこんだ名著だ。

しかも本書では、健康に関する本にありがちな「悪いのは本人の習慣だ」という考え方が一切採用されていない。

 

例えば、

●仕事でミスが多いのは自分自身がが不注意な人間だからだ。

●太った体は自分の意志が弱いからだ。

●作業が終わらないのは自分がノロマだからだ。

●夜、不安で眠れないのは自分が気弱だからだ。

 

と思うことがないだろうか?

本書ではこれら全てにおいて、その原因は私たち自身にはないということが徹底されている。

そのため、冒頭から一気に内容に惹きつけられる内容であった。

それでは、衝撃の内容をレビューしていこう。

著者の鈴木祐さんのプロフィール

著者の鈴木祐さんのプロフィールは次の通り(一部略)。

 

1976年生まれ、慶応義塾大学SFC卒。16才のころから年に5,000本の科学論文を読み続けている。

大学卒業後、出版社勤務を経て独立。雑誌などに執筆するかたわら、海外の学者や専門医などを中心に約600人にインタビューを重ね、現在は月に1冊のペースでブックライティングを手がける。

現在まで手がけた書籍は100冊超。科学論文で得た知識を仕事の効率アップに活かし、1日に2~4万文字の原稿を量産する。

 

ものすごいプロフィールだ。

よくそんなにたくさん論文を読んだり、本を書いたりできるなぁと思う。

また、「本当?」と疑問に思う方もいらっしゃると思うが、調べてみると、どうやら事実のようだ。

鈴木さんのブログを見ると、毎日2本はブログ 記事を更新されているし、また全ての情報にきちんと論文の引用がある。

私も健康食品会社で研究員をしていたので、割と論文には馴染みがある。

しかし、読む時間と執筆の手間までを考えると、とても常人とは思えない速度で文献を読み、執筆されているようだ。

その様子は鈴木さんのブログの更新頻度を見てもわかるだろう。

 

・鈴木さんのブログ はこちらからどうぞ

 

文明病

文明

さて、本書の内容に入っていこう。

本書では、あらゆる不調は「人類の進化と現代のミスマッチ」によるものだと結論づけている。

より具体的に言うと、私たちの体は、何百万年も続いた古代の生活に対応するように進化しており

ここ数十年であらわれた現代の生活にはそもそも対応していないというのだ。

私たちの体調が悪くなるのは文明病で、むしろ当たり前とのことだ。

 

では古代と現代との違いとは何だろうか?

それには次の3種類があるという。

 

 

1.古代より多すぎるもの

人工照明(光)、抗生物質、孤独など

2.古代より少なすぎるもの

運動、睡眠、食物繊維、自然とのふれあいなど

3.古代に存在しなかった新しいもの

摂取カロリー、衛生設備、人生の価値観など

 

 

では、これらに対してどのように対応すればよいのだろうか?

本書では、古代の生活に戻ることを勧めているわけではない(そんなことは不可能だろう)。

古代の生活を参考に、古代人の感覚に近づける方法がとても具体的に提示されているのだ。

古代人の感覚に近づける

狩猟採集の時代

私たち現代人は、進化に対して体(や感覚)が追いついていない。

そのため、先ほど紹介した3つの古代との違いについて対策する必要がある。

では具体的にどうすれば良いのか?

現代人に悩まされている症状別に、本書で紹介されている例をいくつかピックアップしよう。

現代人の「ぼんやりとした不安」への対処法

 

・体調をいつか壊すのではないか。

・将来、資金がなくなるのではないか。

・誰からも見放された生活を送ることになるのではないか。

 

このような「ぼんやりとした不安」は、現代人に特有のものだそうだ。

では(狩猟民の)古代人はどうかというと、古代人には「ぼんやりとした不安」はない。

なぜなら、古代人の不安に対する感覚は、「敵に襲われて逃げる」といったような「目の前のはっきりとした不安」だからだ。

それでは我々はどうすれば良いかというと、「ぼんやりとした不安」を「はっきりとした不安」に近づけることが必要がある。

本書では、古代人との時間感覚の違いにまで言及し、現代人のための、「遠い未来を今に近づける方法」がたくさん紹介されている。

ぜひ一読いただきたい内容だ。

現代人の「謎の疲れ」への対処法

「なんとなくいつも疲れている」という感覚はないだろうか?

厚生労働省の調査によると日本人の4割弱の人がこの症状に悩まされているという。。

近年、この疲れに対して食物繊維や発酵食品が効果が期待されているそうだ!

「謎の疲れ」は、古代にはなかった抗生物質や抗菌グッズの使用しすぎによる腸内細菌の減少が原因かもしれない。

腸内細菌は、少なくなった後でも復活させることができ、本書では具体的なトライアンドエラーがいくつも紹介されている。

論文で知ったことはまず試す!という鈴木さんの実践があるため、より私たちもトライしやすい形になっていてありがたい限りだ。

現代人の「過剰なストレス」への対処法

現代人のストレスに対してはみんなが共感できることではないだろうか?

私が会社員だったころは、次から次へと来る雑務にストレスでいっぱいだった。

退職前は、国から義務付けられたストレスチェックのアンケートに回答することにすら腹を立てていたほどだ。

では本書での対策はどのようになっているのだろうか?

ここでも古代人の感覚に言及している。

古代人にとってのストレスは、動物に襲われた時などに発動する急性のものだそうだ。

そのため、現代人は長く続くストレスにはそもそも対応できない(私たちがストレスで体調を崩すのはむしろ当然のことだそうだ)。

それに加えて、現代人はストレスを軽減する働きがある睡眠もあまりとれていない。

その原因は明らかで、スマートフォンやパソコンなどのデジタルの明かりや、日中の運動不足が原因だ

デジタルの明かりを減らす方法や運動についてすぐ実践できる方法が本書で書かれている。

ぜひスマートフォンが手放せずに体調を崩されている方には読んでほしい内容だ。

最後に

本書は、膨大な論文を元にした専門性が高い内容で、さらに読者視点で読みやすい内容になっている。

鈴木さんの大学時代のラボでの経験と、出版社での経験が見事に融合した他にはない著書だと感じた。

私は大学院卒業前より、謎の強い倦怠感に襲われるようになり、何度も何度も病院に行ったが、原因は不明と言われてきた。

それは社会人になっても続き、「倦怠感でパフォーマンスがでない→自分をせめる」ことが続き、負のサイクルからなかなか抜け出すことはできなかった。

しかし、そんな私も最近では食事や環境を大きく変えることで、すこしずつだが、体調を改善することができている。

私たちは、蛍光灯に集まって離れられなくなっている昆虫のように、近代化に悩まされているのかもしれない。

このご紹介が、私と同じように体調に悩むみなさまのお役にたてば幸いだ。

 

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