保育系の入試では、小論文がほぼ必須です。問われるのは専門知識よりも、子ども理解・家庭支援の姿勢・地域との協働といった「保育士としての視点」。
このページでは、最近の出題傾向をふまえたテーマ一覧、書き方のコツ、そして600字例文を3本紹介します。
保育系小論文の特徴(最新傾向)
保育士養成校・短大・専門学校の小論文では、以下のような傾向が明確になっています。
●子どもの主体性や非認知能力に関する出題が増加:保育所保育指針の改訂により、遊び・試行錯誤・主体的活動が重視されるようになり、入試でも問われやすくなっています。
●家庭支援・保護者連携の比重が大きい:共働き家庭の増加、育児の孤立、ワンオペ育児、ヤングケアラーなど社会背景をふまえる必要があります。
●虐待予防と早期発見の意識が求められている:社会問題化したことから、虐待のサイン、地域連携の必要性に関する出題が安定して続いています。
●多様性・インクルーシブ保育の理解が必要:外国籍家庭・発達障害への支援など、多文化社会をふまえた設問が増加しています。
●ICT導入・保育士不足・働き方改善といった現場課題:保育園の連絡アプリ、記録のデジタル化、働きやすい職場づくりなど、新しいテーマが問われています。
これらはすべて「時代の保育がどこに向かっているか」を理解している受験生を評価するためのテーマです。
現代の日本では、少子高齢化、人手不足、長時間労働、生産性の低下など、労働に関する多くの課題が存在しています。この記事では、働き方改革・労働問題に関する小論文テーマ20選をご紹介します。背景知識、書き方のコツ、構成テンプレート、600[…]
【最新版】保育系 小論文テーマ一覧
1. 子どもの発達・保育の質
保育の根本に関わる領域で、もっとも出題率が高いテーマ群です。現代の保育は「子ども主体・遊び中心」に大きく舵を切っており、この方向性の理解が必須です。
◼︎保育の質とは何か
◼︎子どもの主体性を育む保育
◼︎遊びが育む非認知能力
◼︎自己肯定感を高める関わり
2. 家庭支援・保護者連携(急増)
共働き家庭の増加、育児の孤立、ヤングケアラーなどの社会課題を背景に、近年もっとも増えている出題領域です。保育士に欠かせない「家庭を支える姿勢」が問われます。
◼︎保護者との信頼関係の築き方
◼︎育児不安・ワンオペ育児への支援
◼︎園と家庭の役割分担
◼︎連絡帳・ICTでの情報共有
3. 虐待予防・早期発見
虐待の社会問題化によって出題が増加。子どもの小さなサインに気づく姿勢、地域連携の必要性が問われます。
◼︎虐待のサインとは何か
◼︎保育者の観察力と気づき
◼︎早期発見のための地域連携
4. 多様性・インクルーシブ保育
発達障害、外国籍家庭への支援、特別な配慮を必要とする子どもの増加により、頻繁に問われる領域です。
◼︎発達障害のある子どもへの支援
◼︎多文化家庭への理解と対応
◼︎インクルーシブ保育の意義
5. 保育環境・ICT・働き方改革
保育園のICT導入や保育士不足は大きな社会課題であり、小論文でも注目度が高いテーマです。
◼︎ICTを活用した保育のメリットと注意点
◼︎保育士不足と保育の質の関係
◼︎チーム保育で現場を支える方法
6. 地域社会・防災・SDGs
保育園は地域の一員であり、防災や連携が必須です。SDGsの観点からの設問も増えています。
◼︎地域とつながる保育
◼︎災害時に保育者が果たす役割
◼︎SDGsにつながる保育とは
「小論文の例文がほしい」「どんな構成で書けばいいのか知りたい」――そんな受験生のために、小論文のテーマ別例文をまとめて紹介します。この記事は、小論文講師として1500人以上を指導してきた経験をもとに、評価されやすい600字例[…]
書き方のコツ(保育系小論文で高得点を取る)
① 結論を先に書く
「私は〜と考える」で明確に始めると、採点者に意図が伝わりやすくなります。
② 理由は “子ども理解” と “保育者の姿勢” の2本立てにする
この2点を組み合わせると、深さのある答案になります。
③ 具体例は必ず入れる
実習・ボランティア・身近な子どもとの関わりが使いやすいです。
「テーマは決まったのに、構成がまとまらない…」「結論 → 理由 → 具体例だけでいいの?」「テーマごとの書き方の型が知りたい!」RYOHTA小論文の指導をしていると、こうした相談を非常に多く受けます。実際[…]
保育系 小論文テーマの例文
【600字例文①】保育の質とは何か
私は、保育の質とは「子どもが安心して自分らしく過ごせる環境をつくり、その中で主体的に成長していけるよう支えること」だと考えています。近年の保育指針では、子どもの主体性や遊びが重視されており、子ども理解を深めて関わる姿勢が求められています。
私は保育園でのボランティア活動を通して、子どもが好きな遊びに夢中になっているとき、試行錯誤しながら自分で考える力が伸びていくことを実感しました。遊びの中で得られる学びは、決して教えるだけでは得られない「非認知能力」を育てます。これは現代の保育にとって重要な視点です。
また、保育の質には人間関係の安心感も欠かせません。担任の先生は子どもの表情や気持ちに敏感で、小さな変化に気づいて声をかけていました。その姿から、保育者の観察力と寄り添う姿勢が、子どもが自分を大切に感じる基盤になると学びました。
将来保育士になったら、子どもが安心して挑戦できる環境を作り、遊びを通して成長を支えたいと考えています。
【600字例文②】家庭支援において大切なこと
私は、家庭支援で大切なことは「保護者の思いを尊重し、同じ目線に立って関わること」だと考えています。共働き家庭の増加や育児不安の広がりなど、家庭を取り巻く環境は大きく変化しており、保育士の支援の重要性は高まっています。
実習で、ある保護者が「子どもが朝泣いて登園することに不安を感じている」と相談してきた場面がありました。担任の先生は家庭での様子を丁寧に聞き、登園後の子どもの落ち着き方を具体的に伝えていました。このやり取りから、保護者は安心し、園との信頼関係が深まっていきました。
また、連絡帳やICTツールを活用することで、家庭との情報共有がスムーズになると感じました。育児を一人で抱え込ませない支援は、家庭の負担軽減につながります。
私は将来、保護者と協力しながら子どもの成長を見守れる保育士になりたいです。
【600字例文③】虐待予防のために保育者ができること
私は、虐待予防のために最も大切なのは「日々の観察で小さな変化に気づくこと」だと考えています。虐待は大きなサインだけでなく、行動・表情・生活習慣の変化として現れます。保育士は長い時間子どもと関わる存在として、早期発見の役割を担っています。
実習中、いつも元気な子どもが急に元気をなくした時期がありました。担任の先生はすぐに家庭と連携し、原因を丁寧に確認していました。この姿勢から「子どもを守るためには、気づいた段階で相談・連携すること」が重要だと学びました。
また、地域の支援機関との連携も大切です。保育園だけで問題を抱えるのではなく、地域全体で子どもを守る仕組みをつくることが虐待予防につながります。
将来は、子どもの小さな SOS に気づける保育士になりたいと考えています。
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まとめ|保育系小論文は「子ども・家庭・地域を理解する姿勢」が鍵
保育系の小論文では、子どもの主体性、家庭支援、多様性、虐待予防など、現代の保育現場が抱えるテーマが出題されます。大切なのは、専門知識ではなく、子ども・家庭・地域の支え方について自分の言葉で考える姿勢です。
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