凸レンズの問題に対して苦手意識はありませんか?実は問題のパターンは決まっていて、とても簡単です。パターンを覚えておくといいですね
凸レンズの問題の基本
凸レンズの問題の基本パターンは、次の2つです。この2つしかありません。
●物体が焦点の外側にある時
●物体が焦点の内側にある時
●物体が焦点の内側にある時
物体が焦点の外側にある時
物体が焦点の外側にある時、物体(この場合はロウソク)の先の光は、レンズの反対側に集まります。そして、物体とは反対向きの実像ができます。
物体が焦点の内側にある時
物体が焦点の内側にある時、ロウソクの先の光は、集まることはありません。しかし、レンズの右側から見た場合、物体と同じ方向に光が集まっているように人間の脳は錯覚します。そして、物体と同じ向きの虚像ができます。
虚像というのは名前の通り、実際には光が集まっていないので脳の錯覚できる像のこと。虫眼鏡の原理と同じですね
凸レンズの問題の作図方法
凸レンズの問題の作図のルール
では凸レンズの問題の作図方法について実際に書き方をマスターしましょう。ルールは次の3つだけです。
①レンズの中心を通る光は曲がらない
②レンズに平行に入った光は焦点を通る
③光の集まる位置に像ができる
②レンズに平行に入った光は焦点を通る
③光の集まる位置に像ができる
では実際に書いてみましょう(暗黙のルールとなりますが、レンズの問題では物体の先から出る光だけを考えればOKです)
物体が焦点の外側にある時の作図
①ロウソクの先からレンズの中心を通る直線を書く
②ロウソクから平行な直線を引き、レンズにぶつかった点から焦点を通る直線を引く
③①と②で引いた直線の交点にロウソクの先っぽを書き、像全体を描く
②ロウソクから平行な直線を引き、レンズにぶつかった点から焦点を通る直線を引く
③①と②で引いた直線の交点にロウソクの先っぽを書き、像全体を描く
※実際にはロウソクの先からは2つの光しか出ていないというわけではなく、たくさんの光が出ています。
よく問題では、①、②に加えて、「(上図の緑で書いた)ロウソクから焦点に線を引いて、レンズにぶつかった点から平行な光」も書かれていることが多いですね。上図のようにたくさん書く必要はありません。
緑の線は、書かなければ減点というわけではありませんが、②の逆パターンと覚えておきましょう。余裕があれば書いた方がいいですね。
物体が焦点の内側にある時の作図
①ロウソクの先からレンズの中心を通る直線を書く
②ロウソクから平行な直線を引き、レンズにぶつかった点から焦点を通る直線を引く
③①と②で引いた直線の交点にロウソクの先っぽを書き、像全体を描く
②ロウソクから平行な直線を引き、レンズにぶつかった点から焦点を通る直線を引く
③①と②で引いた直線の交点にロウソクの先っぽを書き、像全体を描く
③の像を作る時に、点線で延長する必要がありますが、考え方は全く同じですね。
凸レンズの練習問題
では練習問題をしてみましょう。
焦点距離の2倍の距離に物体がある時
(1)凸レンズの焦点距離の2倍の距離に物体がある時、できる像を作図してみましょう
(2)(1)の時、できる像の「種類」、「位置」、「向き」を答えよ。また、長さは元の像の何倍か
焦点距離の0.5倍の距離に物体がある時
(3)凸レンズの焦点距離の0.5倍の距離に物体がある時、できる像を作図してみましょう
(4)(3)の時、できる像の「種類」、「位置」、「向き」を答えよ。また、長さは元の像の長さの何倍か