解説を読んでも問題が解けない理由|「分かった」と「解ける」は全く別物

解説を読んでも問題が解けない理由

問題が解けなかったとき、多くの人がまず解説を読みます。

そして「なるほど」「分かった」と感じるのですが、翌日同じような問題を解くとまたつまずく——そんな経験はありませんか。

「解説を読めば分かる」という考え方には大きな落とし穴があります。

RYOHTA
実は、「解説が理解できること」と「自分で解けること」は、全く別のスキルなのです。

 

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なぜ解説を読んでも理解できないのか

「解説が難しくてわからない」という相談は少なくありません。

しかし、原因の多くは解説そのものではなく、その前の段階にあります。

特に苦手な生徒に共通するのは、問題文を自分で整理する力が不足していることです。

例えば連立方程式の文章題。

静岡県公立入試(令和8年度大問3)

先生やできる人は、問題を見た瞬間に次のような整理をしています。

 

登場人物をメモする
数量を書き出す
矢印で関係性を整理する
表や図を書く

ちょうどこんな感じ。

連立方程式の文章題の絵の書き方例

一方、苦手な人は文章をそのまま読んでしまい、頭の中で情報を整理できていません。

解説を読む前に必要なのは、問題を自分なりに整理することなのです。

 

参考書の解説は「途中の思考」が省略された完成品

もう一つ大きな理由があります。

教科書や参考書の解説は、途中の思考が省略された完成品です。

紙面には限りがあるため、試行錯誤や迷いは省略され、最も分かりやすい形だけが載っています。

しかし、実際に問題を解くとき、私たちは完成形から逆算して考えているわけではありません。

例えば物理の「力」の問題。

参考書には最初からきれいな力の図が描かれています。

2物体にかかる力

しかし、実際の思考はもっと細かく進みます。

 

まず一つ目の物体を描く
重力を書く
垂直抗力はどうなるか考える
摩擦力の向きを確認する

 

このように、一つずつ整理しながら考えています。このように物体も分けて考えるのです。

A,Bそれぞれにかかる力

完成した図を見るだけでは、この思考の流れは身につきません。

 

二次関数も「図」が先に来るべき

高校数学の二次関数の最大・最小値でも同じことが起きます。

参考書では、いきなり場合分けが始まることがあります。

しかし、多くの生徒は、

「なぜ場合分けが必要なのか」

という段階で止まってしまいます。

そんなとき私は、まずグラフを描くよう勧めます。

二次関数の最大最小を求める問題

図を書くことで、

「頂点が動くから場合分けが必要なんだ。」

と自然に理解できます。

解説より先に図を書く方が、理解が深まるケースは非常に多いのです。

二次関数の最大最小を求める問題の場合分けは図を書いた後から

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高校以降は「自分の言葉」が必須になる

高校では証明問題や記述問題が増えてきます。

物理でも数学でも、

「なぜそう考えたのか」

を説明する力が求められます。

参考書の解説をそのまま書き写しても意味はありません。

RYOHTA
自分で理解し、整理し、自分の言葉で説明できて初めて、本当に理解したと言えます。

 

AI時代こそ大切なこと

AIは驚くほど分かりやすい解説を作ってくれます。しかし、それを読んだだけで学力が伸びるわけではありません。

本当に効果的なのは、

 

自分で図を描いてみる
問題文を自分で整理し直してみる
自分の言葉で説明してみる(人に教えるつもりで)

 

という作業です。

AIも参考書も、「完成した解説」を与えてくれます。しかし、本当に力になるのは、自分の頭の中で解説を作り上げるプロセスなのです。

解説を読むことが勉強ではありません。

自分の頭の中に「もう一つの解説」を作ることが勉強なのです。

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私がレッスンで大切にしていること

私はレッスン中、教科書や参考書と同じ説明をほとんどしません。

生徒一人ひとりがつまずく場所は違うからです。

その子が理解しやすい言葉に言い換え、

図を一緒に描き、思考の過程を整理しながら、「自分で理解できる形」を一緒に作ります。

 

RYOHTA
完成した解説を見せることではなく、自分で解説を作れる力を育てる。それが本当の学びだと考えています。

 

まとめ

「解説を読めば分かる」と思っている人は少なくありません。

しかし、

「分かった」と「解ける」は全く別物です。

解説は完成品です。本当の学力は、

 

自分で図を描き
情報を整理し
自分の言葉で説明できるようになったとき

 

に身につきます。

本当の学びとは、完成した解説を理解することではありません。

途中の思考を、自分で再現できるようになることです。そして最終的には、自分だけの解説を作れるようになること。

それこそが、本当の意味で「理解した」と言える状態なのです。

 

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