「この応用問題が分かりません。」
レッスンをしていると、こんな質問をよく受けます。
でも、私はその言葉を聞くと、少し違うことを考えます。
そして、一緒に解いていくと、本当につまずいているのは、実はもっと前。これは本当によくあることなんです。
RYOHTA多くの人は、数学が苦手だから公式を覚えられないと思っています。しかし、実は私は逆だと思います。数学を「公式を覚える教科」だと思っていることが、苦手になる原因の一つなのです。 […]
難しい問題は、原因ではなく結果です
成績が伸び悩んでいる生徒ほど、難しい問題に手を出しがちです。
もちろん、その気持ちはよく分かります。
周りに追いつきたい。
解けなかった難問がわかれば得点が上がる。
でも、そこに落とし穴があります。
難しい問題ができないのは、学習の結果なのです。
「答案で×になった」「解けなかった」ただそれだけなのです。
本当の分からないのは、もっと前です
生徒さんからの問題を一緒に解いていくと、実は
●問題文の条件を整理できていない
●図を書いていない
●途中式を書いていない
そんなことが非常に多いです。
つまり、質問された応用問題が難しいのではありません。
基本がまだ十分に身についていないなのです。
「途中式を書きなさい。」学生時代、先生から何度も言われたフレーズです。でも、その理由を教わった人は意外と少ないのではないでしょうか。多くの人は、 ●計算ミスを減らすため●部分点をもらうため[…]
「基本」とは公式を覚えることではない
もう一つの勘違い
ここで基本とは、公式を暗記することではありません。
私は、基本を理解するとは「苗木の根っこまで理解すること」だと思っています。
土の中で見えない根がしっかり張っているからこそ、強い木になるように、
数学も同じで、公式だけを覚えても、それは幹や葉っぱを見ているだけなのです。
「どんな場面で使うのか。」
そこまで理解できて、初めて基本を身につけたと言えます。
「4は切り捨て、5は切り上げ。」

例えば、小学校で四捨五入を習います。
4は切り捨て、5は切り上げ。ここまでは覚えている子がほとんどです。
でも、
●また、夏に5000発の花火が打ち上がると言われたら、実際の花火は何発から何発の間と考えられるのでしょうか
そこまで考えられて初めて、四捨五入の意味を理解したと言えます。
「うちの子、計算ミスが多くて困っています……」保護者の方から、この言葉を本当によく聞きます。でも私は、そのたびにこう考えます。「本当に、それは計算ミスでしょうか?」実はレッスンでは、「計算ミス」と思われている[…]
難しい問題は健康診断
応用問題で苦手を把握する
私は、難しい問題を健康診断のようなものだと思っています。
健康診断で異常が見つかったら、もう一度健康診断を受け続けるでしょうか。
そうではありません。
原因を調べて、治療します。
数学も全く同じ。難しい問題が解けなかったら、「もっと難しい問題を解こう。」ではありません。
そう考えることが大切なのです。
入試では全ての問題が解けなくてもいい
大学入試でも難問は出題されます。
しかし、そのような問題は合格者でも全員が解けるわけではありません。
大切なのは、解けるべき問題を確実に解けること。
そこが合格と不合格を分けることの方が多いのです。
AI時代だからこそ、基本が価値になる
AIは難しい問題を一瞬で解きます。
解説も作ってくれます。
だからこそ、人間に残された役割は変わりました。
答えを理解し、使いこなせること。アイデアを考えられること
そのためには、基本を深く理解している必要があります。
表面だけ覚えた知識では、AI時代は戦えません。
「AIで宿題をやらせたら、学力が下がる。」最近、このような声を耳にする機会が増えました。確かに、AIに宿題をすべて解いてもらい、そのまま写すだけなら学力は伸びません。むしろ下がってしまうでしょう。しかし、実はAIが登[…]
まとめ
成績が伸び悩んでいるときほど、難しい問題に手を出したくなるものです。
でも、本当に見るべきなのは難問ではありません。
その問題を解くために必要だった基本です。
私は、基本とは「苗木の根っこまで理解すること」。
見えない根がしっかり育てば、幹も枝も自然と伸びていきます。
数学も同じ。基本を深く理解し、自由に組み合わせて使いこなせるようになること。
問題が解けなかったとき、多くの人がまず解説を読みます。そして「なるほど」「分かった」と感じるのですが、翌日同じような問題を解くとまたつまずく——そんな経験はありませんか。「解説を読めば分かる」という考え方には大きな落とし穴が[…]